旅立ちの日に2009/03/08 21:12

本日付けの朝日新聞の28面(12版)の「学問のススメ」と同じく39面の「縁」に「旅立ちの日に」という合唱曲の記事がありました。
「学問のススメ」は、「Q 卒業式で何歌う?」で「旅立ちの日に」がダントツで歌われているという内容。「縁」では、娘さんを亡くされた女性がたどり着いた旅立ちの丘で、この曲を聞いて、この歌に救われ、元気をもらったという内容。詳細は朝日新聞を確認していただけたらと思いますが、「縁」での記事が良かったです。この歌は卒業式で歌われることの多い歌で、もともとは卒業という人生の節目を通過した子供たちの喜び、明るい未来へのステップを描いた歌です。その歌が卒業とは関係のない状況の中で、女性を慰め、また元気づけたという記事に感動しました。「あぁ、まだまだ歌には力がある」と。<BR>

インゲ・クリステンセンの「蝶の谷」 ・第二2009/03/09 23:00

1/31にNiels Rosing-Schowがインゲ・クリステンセンの「蝶の谷」 を合唱曲にした話題を書きましたが、この作曲家のほかにも「蝶の谷」の詩を用いてSvend Nielsen(スヴェン・ニルセン)という方が12人の歌手による合唱曲を書いていることがわかりました。宣伝によると演奏に50分かかる大曲ということですが、NAXOSから出ているので聞いてみようかな。(規格番号 8.224706)。ところで12人の歌手による無伴奏の合唱ということですが、14連の14行詩と、各連の最初の行からなる最終連という詩の構成は、きっと作曲家も意識せざるえを得なかったと思いますが、どうせなら14人の歌手による合唱曲にして、各連にそれぞれの歌手を割り当てるなんていうアイデアもいいかなァなんて、作曲しないくせに考えちゃったよ。今度レコード屋さんに行った時にNAXOSのコーナーを探してみよう。

選曲は大変だ2009/03/10 23:15

昨年12月、高校時代に一緒に歌っていた友人(彼は現在でも歌っているし、指揮もしている)から、今度女声合唱団の面倒を見ることになったので、次回のコンサートになにか良さげな曲を教えてっていうメールが入っていた。「んなぁ、選曲は大変なんだぞ~」とか悪態をつきながら、久しぶりに女声合唱曲を聴きなおしたりして、ちょっと考えてみました。
選曲ということに関しては、有名な合唱指揮者の栗山文昭さんが、たしかハーモニーに「選曲とは千の曲から1曲を選び出すこと」みたいなことを書かれていて、非常に納得した記憶があります。友人の指揮者は男声や混声はレパートリーを持っているけど、女声は初めてということで、本人も楽譜やCDを買ったりしていろいろと聞いているようだけどね。やっぱ日頃の勉強が大切なんだろうなぁ。栗山さんは、まだお若い頃(オルフェオンとミニヨンとプリエールが合併する前)から選曲の幅の広さにはちょっと感心していたんですけどねぇ。やはり非常に勉強しているんだろうな。
さて話を戻すことにして、選曲はもちろんいい曲を推薦してあげたいけど、自分の趣味も入っちゃうし、合唱団の制約(人数とか技術など)とかもありますよね。今回の合唱団は40代の女性8人からなる合唱団で、声楽が専門ではないけど、専門的な音楽教育を受けた人がほとんどということ。わっ、8人じゃパート分割がある曲はだめだなぁ。第1回目の演奏会をこの前の秋に催したが、その直前に指導していた別の指揮者が体調的な面から続けられなくなって、紹介されたそうだ。1回目の演奏会のプログラミングもその前の指揮者のものとのこと。演奏会のテープを送ってもらったので、聞きましたよ。もちろん粗を探せばいくらでもあるけど、8人でしっかり歌っている。そのプログラムを参考までに載せましょう。(作曲者の敬称略)

オープニング ほほえみ(信長貴富)
第1部
In the merry month of may (Youll)
Ave verum corpus (Mozart)
Ave verum corpus (Poulenc)
Edesanyamhoz (Kodaly)
Egyetem, Begyetem (Kodaly)
第2部
童神~天の子守唄~ (佐原一哉)
てぃんさぐぬ花 (瑞慶覧尚子 編)
天満の市は (間宮芳生 編)
さんさい踊り (間宮芳生 編)
第3部
ナウシカ・レクイエム (久石譲)
テルーの唄 (谷山浩子)
Memory ~Catsから (Webber)
道化師のソネット (さだまさし)
第4部
ゆめ売り (松下耕)
わたしと小鳥とすずと (松下耕)
あいたくて (松下耕)
蟻の夏 (松下耕)

8人しかいないという制約の中で、なかなかセンスのいい選曲だなぁ。

さて、それで何を推薦したか、それはまた次に。 <続く>

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仕事を終わってから先週の火曜日に抜いた歯の治療。抜いたところをブリッジにするため、奥側のとなりの歯(金属がかぶせてある)のかぶせてあった金属を取り、仮の歯を付ける。抜いたところはまだ歯茎が上がってきていないので、もう少し様子をみるとのこと。歯がないと口の中が気になりますねぇ。歯は大切にしましょう!

選曲は大変だ その22009/03/11 07:27

依頼側からの注文もいくつかあって、まず、海外のアカペラの合唱曲を紹介して欲しいとのこと。特に指揮者の希望でBustoとか、Orbanとか何かない?だって。そこまで要望があるなら自分で探せなんてつきはなすことはせず、まず希望通りに。

Bustoはバスク語の合唱曲もあるけど、やはり言葉の問題でつっかかる可能性大なのと、初期のラテン語によるモテットがきれいなのでそちらを推薦。Alleluia、Alma Redemptoris Mater、Ave Maria gratia plena、Laudate Dominum、Magnificat、Popule Meus、Salve Regina。曲によっては女声4部だから、そのあたりは8人じゃちょっとつらいかな。まぁやるかやらないかは当事者に任せることにして。

Orbanもマジャール語の曲もあるけど、Bustoと同じ理由でラテン語のモテットを推薦することにする。Adeste Fideles、Audi Voces、Ave Maria、Caeli cives、Daemon irrepit callidus、Lauda Sion、Mundi renovatio、O Gloriosa。1回目のコンサートでKodalyのマジャール語の曲を2曲歌っていたけど、演奏テープを聞いて、やはり発語はまだまだと感じたので、すでに死語となっているラテン語なら問題ないかな。

これだけじゃつまらないし、なんかないかなって考えて、Durufle-ChevalierのSix Fables de La Fontaine ~ラ・フォンテーヌの6つの寓話を推薦。2部~3部だから8人でも歌えるだろうし、この曲をおしゃれに演奏できたらすばらしいと思うのだけど。(ちょっと友人の指揮者には直接いえないが、彼向きではないかなぁと思ったのだけどね。まぁプログラムに入れるかやめるかは彼と団員の方が決めるだろうから、彼の勉強にもなるように)でもこの曲、フランス語なんだよね。BustoやOrbanはラテン語って言ってたくせに、すぐ考えを曲げてしまうおいらの悪いくせ。でもまぁいいか。

他にもEbenのモテットDe Angelis、De spiritu sancto、Mater cantans filioも推薦しておきましょう。

海外の無伴奏曲はこれくらい。
次は日本語の無伴奏曲だな。   <続く>

選曲は大変だ その32009/03/12 22:40

日本語の無伴奏の女声の曲ね。う~む、8人で歌うことを考えるとなかなかないなぁ。前にこの女声合唱団の1回目の演奏曲を記載したけど、第4部が松下耕さんの曲4曲で、それも8人で出来そうな曲をやられちゃってるから、今回は松下耕さんの曲ははずすという方針をまず立てました。たとえば30年くらい前だったら無伴奏の女声の合唱曲(日本語)ってすごく限られたものしかなかったけど、この10年くらいですごく増えたと思うんですよ。でもパート分割も多くてなかなか少人数でできる曲ってないなァ。
 ないないと言ってもはじまらないので、木下牧子さんの「絵の中の季節」なんていかがでしょう。3曲セットで、でもちょっと短いかな。信長さんの無伴奏曲はパート分割が多いしな。
平吉毅州さんの「歌・どこかで」なんかもいいかなと思ったんだけど、残念ながら音源が4曲のうち1曲しかなかった。楽譜読めよと言いたい所だが、なかなか楽譜だけでは選曲は大変ですよねぇ。でも、誰かが最初に楽譜を音にしないと、いつまで経っても音にならないんだぞ。それに音源を聞いてしまうと、どうしてもそれに頼った演奏になってしまう可能性が高い気がするんだけど。頑張って楽譜を読みましょう。
間宮芳生さんの曲も考えたんだけど、大人の女性向きというよりは児童合唱向きの曲がほとんどですよねぇ。
結局推薦できたのは木下さんの「絵の中の季節」だけか。(;_;)

お次はポピュラーステージということで。 <続く>