シェルシの合唱作品集(CD)2016/05/22 07:12

昔に購入したCDを聴きなおしています。今日はジャチント・シェルシの合唱作品集。20年近く前に購入したものです。

まずは当時の感想から。

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孤高(?)の作曲家シェルシの無伴奏(一部打楽器付きあり)の合唱曲集。歌っているのがNew London Chamber Choirってのがちょっと悲しいけど、こうやって纏められるのはうれしい。自分がシェルシの名前を初めて知ったのはアンサンブル・アークの演奏会のチラシで、その時、武満さんの雨の呪文も演奏されていて、だからシェルシはなぜか雨の呪文と結びついているのです。それにシェルシの曲って、なんとなく呪文ぽいじゃないですか。 (1999-7-20)
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収録曲はこちらです。


上記を書いた当時は女声が薄っぺらい気がしていたのですが、聴きなおしてみるとそうでもないなぁと思いました。同時期に聴いたクセナキスの録音でそう感じたのが思い込みになっていたのかも。

ところでシェルシの合唱作品には2つの流れがあって、一つはグレゴリオ聖歌を思わせるような三つのラテン語聖歌やアンティフォーナといった作品。もう一つは微分音の揺らぎが印象的なそのほかの作品。

作曲年代順に並べてみると、

3 Canti popolari (1958)
3 Canti sacri (1958)
Yliam (1964)
TKRDG (1968)
Antifona (1970)
3 Latin Prayers (1970)
Sauh I/II/III/IV (1973)

となって、Antifona と 3 Latin Prayers は同時期に作曲されていることがわかります。この時期、なにか触発されるものがあったのかも。そのあたりは合唱以外の作品も聞いてみないとわかりませんね。