アブシャロモフ(Avshalomov)の合唱曲2006/08/13 06:20

買ってきてから時間がなくて、聴かずにおいていたものを、お盆休みに入ったので聴きました。Choral Works by Jacob Avshalomov
Jacob Avshalomov (1919~)は作曲家で指揮もする人。作品はそんなに多くなさそうなので、指揮者で作曲もする人というほうが当たっているかもしれません。父親はAaron Avshalomov (1885~1964)で、この人はシベリア生まれのロシア人ですが、彼の育った町の中国人街で、中国音楽に惹かれたという人。ロシア革命時に中国を経てアメリカに亡命しましたが、また中国に戻って書籍商などをやりながら作曲したという人です。Marco Poloレーベルによれば、「中国とラフマニノフの融合」との触れ込みですが、作品は未聴。
JacobはAaronの息子ということで、もしかしたら面白い作品を作ってくれているかもと思って買ってみたのですが、ちょっと期待はずれ。エキゾティシズムもちょっと期待しだんだけど、父親の影響はあまり受けなかったようですね~。合唱部分はそんなに簡単じゃないけど、そんなに難しくもないぞっていうくらい。合唱部分より協奏としての楽器、このCDにはバスクラ伴奏の曲も入っていたんだけど、その方が面白かったりして。絶対数は多くないけど、比率としてはクラリネットの曲が多いみたいだしね。
合唱団自体も、アメリカの合唱団だな~って感じ。うまくいえないけど、声がスカスカというか、拡散してしまうって感じに聞こえる。録音のせいかもしれないし、再生装置のせいかもしれないけどね。

久しぶりに2006/07/24 22:40

なんだか久しぶりだなぁ。ブログのログインパスワードも忘れちゃって再発行してもらうくらいだから。性格的に毎日書くなんてことはできないんだと思った。

 さて、最近、リゲティさんや岩城宏之さんの訃報がありましたが、フィンランドのErik Bergman(エリク・ベルイマン [と読むと思う])も今年(2006年)にお亡くなりになっていました。リゲティさんと比べると知名度はさすがに少し下がりますが、フィンランドを代表する作曲家の一人であったと思います。
 そして、Bergmanさんは現代の作曲家にはめずらしく、合唱という分野を創作の基盤におくという作曲家なのでした。もちろんトラディショナルな形での作品もありますが、グラフィックな記譜の作品もありますし、多くは複雑なテクスチャを持った作品を書いています。同じく合唱を創作の基盤とする、所謂合唱作曲家とは一味違った作曲家だったと言えるでしょう。
 私が始めてBergmanさんの作品を聴いたのは、ヘルシンキ大学男声合唱団の来日公演だったと思います。今から30年近く前かな。ヘルシンキ大学男声合唱団は10数年前にも来日していますが、その時はBergmanさんの作品は演奏したかどうか忘れちゃった。日本人好みの作品じゃないせいか、日本の合唱団はほとんど演奏しないですね。難しいし、派手なところがあまりなくて、どちらかというと地味な印象の曲が多いし。それに、アカペラの曲もありますが、チェレスタだのなんだのとなじみの薄い楽器を伴った曲も多いのでね。
 Finlandiaレーベルから、混声合唱曲を集めたCDと、男声合唱曲を集めたCDが出ているので、初期から中期くらいまでの作品は聴くことができますが、後期の作品はほとんど録音されていないんじゃないかな。
 男声合唱曲はまとまった形で楽譜が出版されているので、そのうち、どこかの合唱団がやるかもしれませんね。

 謹んでご冥福をお祈りいたします。

 -合掌-